超法学部判例原本
【超判例集003】未来人によるタイムマシン売却損害賠償請求事件
畑に駐機したタイムマシンを所有者不明の乗り物と誤認され、メルカリで売却された事件
⚖️ 事件記録調書
| 原告(申立人) | クラリス・X・ネムール(2349年より来訪・時空移動局巡察官) |
|---|---|
| 被告(相手方) | 坂東 宗一郎(68歳・畑所有者・メルカリ歴4年・評価★4.8) |
一、事案の概要
2349年から現代にタイム調査で来訪した原告クラリスは、静かな場所を選んで畑の隅にタイムマシンを駐機した。
しかしその姿が未来的すぎたため、所有者不明の“謎の乗り物”と誤認された結果、被告が「宇宙バイク?わからんけど売れるかも」としてメルカリに出品し、即売却された。
クラリスは帰還不能となり、現代の訴訟制度を利用して「勝手に売るな!!」と激怒し提訴した。
二、本件の争点
(一)所有権の有無と遺失物の自己処分
原告は「マシンにはバイオ認証が付いており、自分にしか起動できない」と主張。被告は「何日も動かされなかったので遺失物と認識」と反論した。裁判所は、「未来技術における所有表示の不備」を認定しつつも、“存在の明らかな機械”は無断処分すべきでないと判断した。
(二)メルカリ売却の妥当性
被告は「スタイリッシュな宇宙バイクとして出品。2時間で売れた」と証言。原告側は、「未来においてこれと同型は国有財産指定。軽々に売ってはならない」と主張し、価格も当時の価値で約9億未来円相当と判明した。
(三)損害額の算定
未来貨幣換算が困難なため、現代換算:航空機並みの高額個人資産+帰還不能による精神的損害を併せ、評価した。
三、判決(主文・理由)
※クリックすると音(木槌の打撃音)が鳴り、判決の公印が押されます。
超法廷
判決
判決
主文
- 被告は、原告に対し、損害賠償として1億2000万円を支払え。
- 被告は、原告に対し、転売されたタイムマシンの回収および返還義務を負う。
- 既に転売された機体の回収困難性に配慮し、代替型マシンを裁判所が貸与する「時空仮住まい制度」を適用する。
理由
本件は、異時代技術の誤認・誤処分という超法的トラブルであり、現行民法の枠を超えた裁定が求められる。被告の行為は、“無主物先取り”の法理を誤解した行動である。
四、特記事項
- 裁判中、証言台の未来通訳装置が“詩的な比喩にしか訳せないバグ”により混乱する場面あり。
- 被告の「どうせ変なバイクやと思った」という弁明に、裁判長が「すべての技術は変に見える」と反論。
- 裁判所がメルカリ社に対し、“未来製品判定AI導入”を勧告。
五、判例の影響および関連事件
時空間にまたがる財産権問題として、未来系所有物ガイドライン案の制定に影響を与えた。
同様の事案として「浮遊する冷蔵庫型タイムポータル誤処分事件(超法-2053-Z7Q)」も再注目された。